2021.07.10.No.616
「 9周年 」
なな.
2年前を思い出す。一人で悶々と引き際を考えていた。七菜の7周年だから本来は盛大に何かを仕掛けるべきだったが、そんな気分になれなかった。年が明けて閉店を決心し、高志と文に打ち明けた。2月、3月少しずつ準備を始めた。時を同じくして世界中がコロナ渦に飲み込まれていった。数人の方に相談しているうちにやめないでと励まされ、一緒に色々なアイディアを出してくれた。8周年を迎えるころには前向きな気持ちになっていた。去年の今ごろは生まれ変わったような気持ちで意欲に燃えていた。物販をしているおかげでコロナ渦にも翻弄されなかった。
あれから1年。店は活気にあふれ、1日中お客様が途切れない。老若男女、10代から80代まで客層が広がった。2年前の私に戻って伝えたい。「大丈夫だからがんばって!!」と。今年もきゅうりのお漬物をお届けいたします。いつも支えてくださってありがとうございます。これからもよろしくお願いいたします。
「 クマ出没!! 」
高 志
水の里での『クマ出没情報』が後を絶たない。山菜採りやキノコ狩りに出かけた村人がクマに出くわしたという情報は昔からよく聞いており、僕自身もキノコ狩りに行った際にクマとにらめっこをした経験があるくらいだから、そう珍しいことではない。
しかし、その頻度が増えたのだろうか?特に昨年あたりから街の防災無線で『クマ目撃情報』が頻繁に流れるようになった。やはり、昨年来のコロナ禍で、人の流れが減ったため野生動物たちの行動範囲が変化しているようだ。
昨年春先からのラ・ラビアータを読み返してみても、やたらとシカやウサギ、キツネなどといった野生動物に遭遇した事が記されており、挙句の果てが道路を横断していた大きなクマの出現だった。 さすがに冬の間は活動期ではないので目撃情報は無くなるのだが、この山菜シーズンの幕開け、ひいてはワラビ採りの時期が始まったころから、僕が滞在している期間中ほぼ毎日防災無線から『クマ目撃情報』が流れるようになった。
そして今回の防災無線である。朝9時頃、防災無線で『洗心亭付近でクマの目撃情報がありました・・・。』と流れてきた。この洗心亭というのは、水の里から山を下って10kmほど下った所にある温泉旅館である。1級河川沿いではあるが、国道脇ということもあって比較的クルマの通行量が多いところでの目撃情報に、遂に人里にも降りてきたかと危機感を憶えた。
それから3時間後、お昼を知らせる村内放送が流れた後、また防災無線が流された。今度は、湯野上温泉駅付近での目撃情報であった。朝方流された目撃情報から数百メートルしか離れていないので同じクマであると思われるのだが、洗心亭から湯野上温泉駅までは1級河川を渡らなければならない。その川にしたって、この雨の多い時期で川の水量が増しているなか、いかに野生動物であるクマであっても川を泳ぎ渡るとは考えにくい。
ということは、国道である橋を渡ったということになるのだが、もはや人に対する警戒感がないのか、それとも大きな恐れを抱きながらも街中に降りてこなければならない事情が、自然界では起こっているのだろうか。 どちらにしても、由々しき事態ではあるのだが、自然の移り変わりにおいて、過去の経験則が参考にならないほど、自然災害の規模、頻度が高まっている。もはや豪雨における土砂災害、水害は毎年起こるようになった。
『今まで、こんなことは起きたことはない』が通用しないのであり、各自治体が発表しているハザードマップにおける危険地域は、『今まで起きたことなく』ても極めて危険であるようだ。
そして少なくとも危険地域となっているところに住居を構えている方は、自治体からの指示がでるまでもなく、自らの判断で早めに自分の命を守る行動をとらなければならない。我が家が土砂まみれになったあとで、もしくは最悪命が奪われた後で避難情報が発令されていなかったと言っても、どうにもならないのだから。
災害大国である我が国において、自らの命を守る意識が必要とされる。自然の中で暮らす者としては、極々当たり前のことなのだが、そうしたことがいつしか安心・安全というスローガンのもと、忘れがちになってしまったのだろう。
東北釣堀苑の若女将・よっちゃんに確認すると、僕が滞在していない日もほぼ毎日『クマ目撃情報』が流れているそうだ。クマたちは何を感じ、彼らに取っては恐ろしいはずの人里にまで行動範囲を広げているのだろうか?危険地域まで移動しなければならないようなことが起こりつつあると言う事態で無いことだけを祈るばかりである 。
「 ワクチンハラスメント 」
上田 隆
初めてのスーパーに行った。店内放送が
「コロナ対策上、マスクをご着用でない方の入店はお断りします」
初めての店なので、何がどこにあるのか、下見でまわってみる。また、放送が繰り返す。
「コロナ対策上、マスクをご着用でない方の入店はお断りします」
他の放送は無い。およそ、5秒間隔で繰り返す。うるさいなぁ~。ブロークン・レコードじゃ、あるまいに。ありゃー、オレ、マスクし忘れや。あわてて出てきたので忘れたんや。 背中のバッグに予備を入れている。取り出して着用。しかし、誰も気が付いていないようだった。
6月 緊急事態宣言はいつまで続くのやら。リハビリで通っているプールはずっと閉まっている。 6月23日から再開となった。待ちわびたであろう顔見知りに再会した。しかし、コロナ対策のオゾン除菌臨時休館日がある。月二回のペースで。
「毎週火曜日が定休日やろが。その時にせーよっ!」
常連たちはフロントに文句を言うが、 “のれんに腕押し” コロナ対策に名を借りた経費節減? そのかわり, オゾン除菌臨時休館日には隣市である生駒市の系列施設が利用できるとある。面倒だが気分転換がてら、行ってみよう。 隣市と言っても大阪と奈良を隔てる生駒山という分水嶺の向こう側だ。あまり慣れない街、この私鉄沿線では一番の人気住宅地なので地価が高いそうだ。山麓に開けた街なので、あちこちに傾斜がある。慣れない土地だし、道幅も広いとは言い難い。車の運転に神経をつかう。
やっとたどり着いたスポーツ・クラブのプールへ。意外なほど人が多い。向こう端のコースにはたくさんの子供たち。教育熱心な場所柄と聞いていたが、プール教室にまで。私はプール歩行のコースへ。先客の女性に挨拶がてら
「こんにちは。初めてですが、意外と利用者が多いんですね」
返事は無い。見慣れぬ人間に警戒してるのか?
【不要な会話はお控えください】 壁にこんな文章が張ってある。後で入った風呂には
【黙浴 黙サウナ】 がデカデカと。 どうもキュークツだ。仕方がないのかも。
私が普段行っているプールには親しくなった人が多い。最近は親しい人たちが左腕を押さえ
「ワクチン やったよ。やったか?」
「私はやりません」 怪訝な顔をされる。東京の古い友人夫婦は
「ワクチン やったよ。ジョーはやったか?」
「オレ するつもりはない」
「エエーッ やったほうがいいよ」 どうも、ワクチン接種が当然の空気になってきた。それどころか
「打ちたくなければクビですよ」
「打ちたくないのであれば、ここでは働けない」
看護学生からの相談では 「実習先で接種が望ましいとなり『拒否するなら実習ができない可能性があり、単位が取得できない』
こんなケースが急増してきている。 う~~~ん、これをワクチンハラスメントと言うそうだ。
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