No.580「始まって以来の事件」「未知なるもの故に」「あいさつ考 Part2」「コパイバ歯磨き2種」

2020.02.22.No.580



「 始まって以来の事件 」

なな.

 オーガニック七菜始まって以来の事件が起きた。 


 昨年お店にいらしたお客様、お食事もデザートも気に入っていただけて、話をするうちに宅配やお水の配達もお願いしたいということになった。お一人暮らしなのにお水も5本、6本とご注文。食材もたくさん。???と思いつつ3回ほどお届をするもお支払いがなく、おせちのご注文も。お支払いのお願いをし、次回の配達はその後に。ということになったのだが、いまだお支払いがなく催促をすると水の販売方法が…といい出し茅ヶ崎の保健所に連絡。保健所が調査に来店するという事態。 

 結果は、「会員制で採水手数料をいただくという形で代わりにお水を汲みに行くということは問題なし」となったが、保健所としては合意のもとにお届けしていても何らかの菌が入っていないとは限らないので飲用の場合必ず加熱してくださいとお伝えするようにとのことでした。

 先のお客様は未だお支払いがなく、始まって以来のクレーマー事件となりました。


「 未知なるもの故に 」

高 志 

 何年前のことだったろうか?お水採りをしていて気持ちが良い季節に、東北釣堀苑にやって来たお客さんに声を掛けられた。湘南ナンバーの車に乗ったそのお客さんは、若旦那のとも君からあそこでお水採りをしている人も湘南から来ているのだということを聞きつけ、話しかけに来てくれた。色々な話をした中で、やはり水の里までの所要時間についての話になった。

 その方は観光で来ているわけだから、湘南の自宅から首都高速・東北自動車道で一気に車を走らせて、およそ4時間くらいかかると話されていたが、高速料金を節約したいこちらとしては、なるべく高速道路を使わずに一般道を走っていた。そのため、渋滞状況にもよるが、通常で8時間、渋滞があると10時間かかるというような話をしたように覚えている。

 それを聞いたそのお客さんは、高速を使った方が燃費と所要時間を考えたら断然に効率的でしょう?という話をしてくれた。その頃からか、ガソリン代が高騰の気配を見せ始め、それとともに愛車・ハイエース君の燃費も悪化し始めており、一度高速を使ってみようかという考えに至るようになった。 

 色々なルートを試してみた結果、首都圏は首都高速を利用し、そのまま東北自動車道を利根川の手前まで使用するルートに落ち着いた。それからというもの、よっぽどの理由がない限り首都高速湾岸線を横浜ベイブリッジを渡りながら走っている。

 ここまで書くと、もうお気づきの方もいると思うが、横浜ベイブリッジを渡るときに否が応にも目に飛び込んでくるのが、現在最も注目されている”ダイヤモンドプリンセス号”である。目にされた方はおわかりだろうが、とてつもなく巨大なフェリーである。

 この横浜港付近に点在する巨大な物流倉庫に匹敵するか、それよりも大きいのかもしれない。どこに停泊しているのだろうと探さなくても一目瞭然であるその雄大さは、その外観からでは中で起きていることが全く想像できないほど優雅だ。

 そんなダイヤモンドプリンセス号を巡って、様々なことが言われている。特にTVのワイド番組では、その対応の仕方に様々な批判の報道がなされている。ここぞとばかりに反日感情をあおろうとしている韓国メディアによれば、日本は武漢に次ぐ感染源であるらしい。

 そして哀しいことだが、欧米ではアジア人に対して目に余る差別感情を露わにする出来事が、数多く起こっていると伝え漏れてきている。

 批判することは簡単だ。それが怠慢から生じることなら批判されても当然だが、第一級の専門家がその場でできる限りのことを命がけで行っている最中で、感謝や激励もせずにただただあげ足をとるようなメディアの有りようには辟易するばかりだ。

 すっかり中国人観光客が激減してしまった観光地を、今欧米の若者たちがここぞとばかりに観光地巡りを楽しんでいる。彼らの言い分は『現段階での医学的見地から、元気な若者は感染しても軽い症状で治癒するんだろう。僕らは若いから大丈夫さ!!空いている観光地を満喫するよ』というものだった。

 中国へマスクを寄贈している日本の若者は、幼い子供たちと共に頑張ってください、応援していますというビデオレターを添えて援助しているという記事も目にした。

 確かにワクチンが無い未知のウィルスは恐怖に違いないが、現状の科学的な見解の元に日々を過ごすことが求められているように思う。こういうときだからこそ、批判的でネガティブな意見など聞きたくない。

 くしくも、『FUKUSHIMA 50』という映画が上映される。2011年にも起こった未知なるものに命がけで立ち向かった人々の姿を、是非見てみたいと思う。


「 あいさつ考 Part2  」

上田 隆 

 前回の拙文“あいさつ考”にこんなコメントをいただいた。


 『その昔、初めてアメリカに行った時、最初にサンフランシスコ近郊のイトコの所に遊びに行ったのですが、そこは100%白人社会でした。 近くの小さな郵便局に行った時、局員が全ての客に

 ”Good morning, How are you? Have a nice day!” と満面の笑みでフレンドリーに挨拶しているのにビックリした記憶があります。アメリカ人は心のゆとりがあるせいでしょう。

 その従兄弟が東海岸のニュージャージに転勤になり、中南米に南下する前に遊びに行きしばらく滞在、住居の近くを散歩していたら道ですれ違ったアメリカ人のおばさんが満面の笑みで ”Good morning”と挨拶してくれました。そのことが印象に残っています。

 中南米旅行中、メキシコの南にベリーズという黒人が多く住む小国があるのですが、ローカルバスに乗った時に、小生 ”Good morning everybody”と大きな声で既に乗り込んでいる黒人の乗客に挨拶したら、皆さん挨拶を返してくれましたねぇ。もし、日本で異国人が同じことをしたら、挨拶を返すだろうか? そんなことを貴エッセイを拝読し思い出しました。』


 このコメントをくれたTちゃんは40年来の友人、昔ネパールの安宿で一緒に暮らした。

  拙文“あいさつ考”に書いた

【マンション総会で「あいさつ禁止」のルールが明文化されることになったという。】

 この記事を読んで、私は内心ショックだった。それは腹立ちめいたものも同時にふくんでいた。

 ある日、マンションのエレベーター。よく知らない家族が乗り合わせた。その背の高い人に 「アンタ、すごい背が高いね。オレなんか、アンタの胸ぐらいしか無いわ」

 笑ってほしかったが、エレベーター内の空気が固まった。一緒のカミサンと息子の【ギョッ】が伝わった。インドを思い出した。インド人は何を言っても平然としている。しかしここは日本。どうも、私はやることが極端すぎる。関西人のコテコテが過ぎるようだ。 


  Tちゃんコメント第二弾

『以前、TVを見ていたら、アメリカ人の国文学者のロバート・キャンベル氏が言っていたのですが、町の交差点の赤信号で立ち止まった時にそばの未知の人に 

「今日は良い天気ですねぇ。」 と自然に挨拶してしまうことがあるそうです。』 


 気候のあいさつぐらいから始めるべきなのかな。


 


ラ・ラビアータたより

都会の子供に美味しい山の湧水を飲ませたい。1995年、友人の言葉をきっかけに、会員制で南会津の湧水を宅配し始めてから月2回のペースで発行を続けているLettela L'Arrabbiata/ラ・ラビアータたより。オーガニック七菜の日々がつづられている。水の里、キャンプ、イベント、出産/子育て、開店、ケータリング、料理…過去から現在まで、七菜の歴史である

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