No.579「節分の前の日は、母の誕生日」「異例ずくめのこの冬で」「続・あすやろ物語」

2020.02.09.No.579


「 節分の前の日は、母の誕生日 」

なな.

 2月2日は母の誕生日。89歳になった(写真中央、写真は年末の物)ありがたいことに母は大きな病気もせず、入院といえば出産の時だけという。だんだん身体が思うように動かなくなり、疲れやすくもなって「年をとるのがこんなに大変だとは知らなかった」などと嘆くことが増えてはきたが、父と二人何とか日々の暮らしを保っている。かなりトンチンカンなことも出てきたので心配はあるが、私達もお店からおかずを届けたり、孫が掃除を手伝ったりと少しずつ皆でサポートしている。 

 子どもが小さい時は、1年経ってこんなに成長したね。と誕生日を祝ったが、高齢の父母の誕生日はなんてありがたいんだろうと思うようになった。若いころから心配ばかりさせてきたかだなのだろう。いろんなことを手伝わなくてはならなくなってきたが、手伝う機会をもらえていることがうれしい。

 この写真、留学している長女が写っていないが、子供たちの小さい時をご存知の会員さんにしばらくぶりに大きくなった子供たちの姿もお見せしたくて。 


「 異例ずくめのこの冬で 」

高 志

 2月に入り、節分を迎え立春が過ぎた。暦の上では春を迎えたわけだが、水の里においてはこれからが雪との格闘だと、毎年気持ちを引き締めていた。

 だが、今年に至っては、雪との格闘にはなりそうもないようだ。

 この時期に雨が降ること自体が異例なのだが、夜半から翌日の午前中まで雪が降り続いたにも関わらず、雪かきをするほどの積雪にならないことも、今までに経験のないことだった。

 さすがに、日本全国を寒気が覆った5~7日には、すべてを真っ白に塗りつぶしてしまったようだが、この寒気も長くは居座らないようで、翌週にはまた春のような陽射しに包まれるという予報なので、すぐに融けてしまうのだろう。

 この気候のせいなのだろうか、旬を迎えるはずの栃木名産であるイチゴ・とちおとめが、地元の物産店にもほとんど出回っていなかった。全国に流通される形の綺麗なイチゴではなく、大きさがまちまちないわゆる規格外のイチゴが、この物産店では格安で販売され、それをジャムにするのが楽しみであったのだが、とんだ肩透かしを食らってしまった。

 TVのワイドショーで、秋の長雨の影響で、イチゴの受粉が上手く行かなかったのと、温暖すぎる気候のせいでイチゴが大きくなり過ぎてしまうというようなことが放映されていたが、まさにその通りのようで、わずかに並んでいたとちおとめの粒は、大粒で不細工なものばかりであるのに、それほど安くはなかった。

 1月末に中学校の課外授業で、八ヶ岳へスキーに行った進にとっては、この雪不足である状況にハラハラドキドキであったが、直前にこの周辺を中心に積雪があったことで、無事にスキーもできてとても楽しかったようだ。

 ただ、帰ってくるなりクラスの1/3以上の生徒がインフルエンザを発症してしまい、学級閉鎖になってしまった。温暖な湘南から暖冬傾向とは言え朝晩は相当に冷え込む八ヶ岳に行って、さらに夜も相当に楽しかったようで、寝不足も免疫力を低下させたのだろう。

 進自身は鼻水が出ると騒ぐくらいで、それ以外はうるさいほど元気なものだから心配もないのだが、毎年この時期に騒がれているインフルエンザは、確実に蔓延しているようだ。

 それ以上に新型コロナウィルスの方に周囲の目が向けられているために、インフルエンザのことがおろそかにされてしまっているのが、少々気になる。

 感染率からすれば、インフルエンザの方が問題であろうに、やはり未知のもの、ワクチンが無いということが、この注目度の違いをうんでいるのだろうか。

 また、この温暖傾向のせいでスギ花粉の飛散が早くも始まったようだ。これとて、インフルエンザと同様、コロナウィルスなどなかったら大騒ぎされていただろうに、経済損失を考慮したら花粉症も相当大きな問題なのだが、そんなものだ。

 とにもかくにも、コロナウィルス問題が長引けば長引くほど、世界中の経済問題に発展する。すでに材料の供給がストップされているので、この先の生産に目途が立たない業種がどんなに多いことか。増税前に、散々騒がれた『リーマンショック級の問題が・・・』ということになりかねない。

 伸のおかげで、今まで以上に大型豪華客船に目を向ける機会が増えたのだが、まさかこんなことでダイヤモンドプリンセスが注目さるとは・・・。

 もう半年を切ったオリンピック・パラリンピックは無事に開かれるのだろうか?SARSの終息宣言には8か月を要した。7月下旬、聖火リレーが新国立競技場に運ばれるころ、『半年前にはこんなことで大騒ぎだったね!?』と振り返られることを祈るばかりである。


「 続・あすやろ物語 」

マナ

医療通訳の職業訓練を、1月15日に無事修了した。

毎日、9時半から4時まで授業を受けるのは、結構しんどかったけど、何十年ぶりかの学生生活は楽しかった。

毎朝、ご飯と梅干しと卵焼きだけの弁当を作り、単語カードを電車の中でめくり、朝一の単語テストを受けて、隣の席の人と交換して採点して、テスト前には一夜漬けをして、人のノートをスマホで写真に撮って。今は写真に撮れるからいいと思った。

私が学生だったころは、安いコピーをするため、学校から離れた薬局まで通った。あんまりたくさんするんで、待っている人がいると「どうぞ、お先に」と譲りながらした。コピーしたてのあったかい紙をカバンに詰めて、図書館に通った。 通ったというと、いかにも勉強していたみたいだけど、試験前だけのことだった。

今みたいに、ファミレスやネットカフェ、自習室もなかったから。

勉強ほど、公平なものはないと、大人になって思った。

運動や音楽や美術、その他、容姿を含む才能のことを思えば。

頭の良しあしはあるとしても、これほど努力で、ある程度までは持っていけるものは他にないと思う。

だから、もう一度高校生に戻してくれたら「ガリ勉になる」と公言していた。

にもかかわらず、また学生生活を送れる機会を得たのに、やっぱり高校時代と同じことをしていた。

 今日はもういいや。明日からやろう。「あすやろ物語」は続いていたのだ。

よーくわかった。やっぱり、勉強は好きじゃない。

興味や、好奇心が、行くところにしか、いられないんだ。

その興味、好奇心も、うつろっていく。

は、うつろうしかないんや。

うつろいゆく日々を続けて、天に召される日が来るんやな。

ひとつのことをやり続ける人を畏敬の念で見ているけど。

いくつになっても自信もなく、甲斐性もない。


アーユルヴェーダを勉強している友人に、ぼやいていると 

「あなたは風の人なんやから、それでええんよ」と言われた。風の人? 

アーユルヴェーダには、ヴァータ(風)・ピッタ(火)・カパ(水)の3つのエネルギーがあるらしい。

そのバランスもあるらしい。

私は、外見も体質も性格も、まさに風の人らしい。痩せ型で、青白く、寒がりで…。


ネットで調べてみると 

「風のように動く性質を持っているので、好奇心が強く活発、新しいことにも対応できる反面、気まぐれで飽きっぽいというような面もあります。神経質で、緊張やストレスに対する耐性も少なく、不安感や恐怖心が強い傾向にあります」

うーん、当たっている。占いじゃないので、食養生や生活習慣で、生きやすくなりそうな気がする。

 でも、飛びつく元気はない。

なんせ、慣れない勉強で疲弊してしまっているから。


    

ラ・ラビアータたより

都会の子供に美味しい山の湧水を飲ませたい。1995年、友人の言葉をきっかけに、会員制で南会津の湧水を宅配し始めてから月2回のペースで発行を続けているLettela L'Arrabbiata/ラ・ラビアータたより。オーガニック七菜の日々がつづられている。水の里、キャンプ、イベント、出産/子育て、開店、ケータリング、料理…過去から現在まで、七菜の歴史である

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