No.626「ある日のぶっち君」「冬が始まるよ」「1時間8分13秒」「お正月に玄米餅」

2021.11.27.No.626

「 ある日のぶっち君 」

なな.

 前回もご紹介したぶっち君。とにかく料理が大好き。理想は「大好きな人、大切な人に料理を作って食べてもらうこと。美味しいものを作って喜んでもらうこと。」だそう。賄いでも、お店の忙しさがひと段落するタイミングを見計らって美味しいものを食べさせてくれます。

  先日もイタリアの家庭料理です。と言いながら、さつまいもと豆乳のパスタを作ってくれました。お鍋一つでできるとても簡単なパスタなのですが、濃厚なのにさつま芋の甘さがくどくなく、食べたことのない美味しさでした。 食べた私たちが、目を見張り「ん~!美味しい!!」といった時のどや顔が微笑ましく、美味しくてにっこり、ぶっち君を見てまたにっこり。オーガニック七菜は笑顔にあふれていい雰囲気です。

 写真は、お惣菜を美しく盛り付けて、真剣な表情で写真を撮っているぶっち君。 


「 冬がはじまるよ 」         

高 志 

  ハッピーマンデーなるものが定着してからというもの、火曜日が祝日ということが少なくなり、今回の勤労感謝の日で火曜日がお休みというのが凄く違和感を憶えた。 ラジオで22日の月曜日に伊丹空港近隣の駐車場がどこも満車であったという情報を耳にしており、それが月曜日に有給休暇を取れば4連休になるからだということを『なるほどな~!?』と合点していたにもかかわらず、22日に羽鳥湖湖畔のキャンプ場が賑わっていたことに驚いてしまうのだから情けない。 新型コロナ禍のおかげか、すっかりソロキャンプがブームになっているのが現実として目の当たりにしてみると、どれほどのブームなのかが明確になった。 紅葉はすっかり終わってしまい、枝に残る葉がほとんど無くなっている山を見ると、もうそこまで冬がやってきているのが手に取るようにわかる。 その夜から天気が崩れるという予報であったが、悪い予報は外れない。日付が変わる頃だろうか、天井の薄い森のバスに、雨ではない固形物が激しく打ち付けるのがわかるほどだったが、そのうち微睡んでいるといつの間にか雨の音に変わっていた。 そのまま夜が明けても雨が止むことはなく、明るくなるにつれて気温が下がり始め、遂には横殴りの吹雪になってしまった。さすがにまだ水分をたっぷり含んだ雪のため、積もることは無かったのだが、お水採りをしながら聞いていたラジオからは、磐越道で一部チェーン規制が出ているという情報が流れてきた。 気温はお昼頃になっても上がらず、車の気温計を確認すると2℃を表示していた。水の里は那須に近い場所にあり、福島でも南部に位置するのだが、30kmほど北上した猪苗代湖では18㎝もの積雪が観測されたとラジオから続報が流れる。 更には、磐越道が通行止めになったと報じられたが、単に積雪によるものなのか、そこに事故が絡んでいるものなのか、いずれにしろ運転に支障をきたすほどの積雪になっているのが窺い知れた。 そうなると、こちらも水の里からの帰り道が気にかかる。水の里には積雪は無くても帰り道では水の里よりも標高の高い羽鳥湖周辺を通らなければならない。 覚悟を決めてクルマを走らせたのだが、案の定羽鳥湖周辺は0℃を表示していた。ただ、ちょうど羽鳥湖辺りで雲の境目があり、そこから進行方向は青空が広がっており、気を揉むことなくクルマを走らせることができた。 さあ、いよいよ冬仕様にチェンジだ。今回も防寒着に身を包んで作業をしていたのだが、それだけでは寒さが収まらず、途中から衣類に貼るタイプのカイロをつけてどうにか寒さをしのげた。 防寒着にしても以前に比べれば格段に機能が向上しており、だいぶ寒さに耐えられるようになってきてはいるが、今年は更なる準備を進めよう。 羽鳥湖周辺で0℃だった気温は、もう日が傾き始めているのに山を下ると8℃まで上がり、更に那須を超えて南下するにつれ10℃を超え、利根川を渡るころには闇が広がりながらも12℃を超えていた。 冬の水の里から帰って来ると、なんて暖かいのだとつくづく実感できる。ここから3月までの約4か月間、水の里は雪と氷と寒さの世界だ。まずは12月。回数にして2回のお水採りをつつがなくやり遂げ、今年を締めくくろう。 明らかに交通量は元に戻ったようだ。年の瀬ともなれば、更に増えるだろう。そうなると、ついつい気が急いてしまうもの。あえて『のんびりと』を心がけよう。 


 1時間8分13秒           

マナ 

 母が入院した。駅の和式トイレで立てなくなって、内開きの扉だったので、母が立ち上がらない限り20cmくらいしか開かない。私も、扉から手を入れて立たせようとしたのだが、無理だったので、駅員さんにお願いした。扉を外そうかという話にもなったが、駅員さん3人がかりで助け出してくれた。30分くらいかかっただろうか。 外に出たものの脚がまったく動かなくなっていた。駅員さんが救急車を呼んでくれて、かかりつけの病院に運んでくれた。 そこからPCR検査から始まり、心臓血管外科、脳神経内科、整形外科などの検査があり、結局入院となった。 そのかかりつけの病院に連れていくのに駅で待ち合わせて、母がトイレに入ってこうなった。いつまで入院するのかわからないけど、入院の荷物を実家で作っていた。実家は、母が朝出たまんまだった。 今日、明日は、帰れない。息子に電話した。 「ふーん」と言った。母の話や、冷蔵庫の食料の話をしていた。いつのまにか、自分の部屋のソファーベッドが寝にくいので、布団で寝たいという話をしてくる。ついでの模様替えもしたいという。 あんな散らかった部屋で、と思ったけどそこは飲み込んで「ふんふん」と聞く。 他にも何か話したけど、大した話じゃなかったから覚えていない。 いっしょに住んでいても、あまり話はしないし、食事の時間も違う。 電話を切ったら、1時間8分13秒と表示されていて、びっくりした。 息子は、来月29歳になる。 


ラ・ラビアータたより

都会の子供に美味しい山の湧水を飲ませたい。1995年、友人の言葉をきっかけに、会員制で南会津の湧水を宅配し始めてから月2回のペースで発行を続けているLettela L'Arrabbiata/ラ・ラビアータたより。オーガニック七菜の日々がつづられている。水の里、キャンプ、イベント、出産/子育て、開店、ケータリング、料理…過去から現在まで、七菜の歴史である

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